松江・ホリデーサロンだより

ALS患者・谷田人司さんの主催で、月に一回開かれているサロンです。

2011月12月のサロン

12月24日、雪まじりのクリスマス・イブのホリデーサロンとなりました。ヘルパーさんたちの参加もあり、13名での会となりました。(もろおか)

[鉄道と車イス]

  • 車イスで乗るには、駅員さんの介助が必要。木次線に乗ろうとしたら「平日に乗るな、終電乗るな、一週間前に予約せよ」と言われた。しかし、しかるべき団体に相談しますよ、と言ったら対応を変えてくれた。
  • また、「雪が降ったらお断りです」と言われたとの話。電車が雪で止まったならわかるが、止まってもいないのにおかしいのでは。
  • 宍道駅は、車イスで運んでもらうのに四人かかる。それに、車イスで「おみこしをかつぐように」運ばれるのはかなり怖いこと。加茂中駅が比較的便利。
  • 本当は、誰でもふつうに乗れることが大事。現状では鉄道を使うのもたいへんなことだが、地道に使って、使いやすさの向上に結びつけたい。
  • (→後日談として、サロンの帰り、JRの人にはすごく親切にしていただいて感謝であったらしい・・・)
  • 横田出身の方どうしで、ひとしきり地元話。


[「やくも」や新幹線]

  • 車イスで「やくも」に乗ると、デッキで待つかっこうになる場合がある。乗客の乗り降りがあるたびに移動しなくてはならない。車両内の車いすスペースは「席」じゃないので、予約はとれない。たまたま空いているのを期待するしかない。
  • 新幹線は車イス用の部屋があって、予約もできる。シートもベッドみたいになる。コンセントもある。大きい車いすでも大丈夫。使う人がいないときは、車掌さんの休憩室になるのだとか??


[バスの話]

  • 車イスで乗る時は、乗ることができるタイプか、予め問い合わせるなどする。
  • 車イスが二台乗り合わせると困るケースがある。ただ、市営バスでも、車いす二台乗せられるようなものも出てきた。
  • ときどき急に、「点検のため」といって車イス用のリフトのないバスが来る時がある。
  • 一畑バスから市営バスにかわったある路線について。一畑バスのときは電話での確認時に車いす用のバスをやりくりしてくれたが、市営バスは都合してくれない。
  • 循環バス以外は車イスに不便な「階段式」が多い。平日はほとんど、車イスにのれない「階段式」。その場合は、一畑電車などに乗らなくてはいけない。
  • なんでも、バスの架線がひっかかる箇所があって、リフト付きバスが配備できない路線があるらしい。
  • 米子や鳥取にある小型バス(チョロQバス?)を配備してもらえれば解決する話。なぜか鳥取の方が進んでいる。鳥取は狭い路地は、小型のバスでまわっているらしい。
  • 松江周辺のコミュニティバスも、車イスでは乗れない。
  • 車イスに対応した交通機関をたどって、頭使わないと、スケジュール調整ができない。


[バリアフリーに関する情報]

  • 鳥取は、バスの時刻表やホームページに車いすマークがついていて、とてもよい。バリアフリーマップを全県でつくっているところは進んでいる。
  • 松江市では、「てくてくマップ」というものがある→サイトアドレス<http://www.city.matsue.shimane.jp/jumin/machi/kikaku/tekuteku/>
  • 島根県では、1982年のくにびき国体の時につくろうという機運が盛り上がっていたが、そのあとは潮が引くように取り組みがなくなってしまった。
  • この手のマップは更新されないと意味がないところがむずかしい。実際に使ってみるとちがっていることも。


[バリアフリーの問題、全般に]

  • 松江の場合、松浦現市長の前任・宮岡寿雄さんは福祉への関心が高い人であった。松浦さんもわりあい理解があるとのお話。
  • 東京からきた人がバスの対応の良さに驚いていたこともある。どうしても不備の方が目立ってしまうが、住んでいるとわからない良さもあるのかもしれない。
  • 市営バスで、車内で転んで怪我をしてしまったエピソード。→病院や警察など窓口が複数あるので、ワンステップで受けつける窓口が必要では。
  • 「苦情」じゃなくて、「提言」や「アイディア」を。被害者意識を出さないようにすることが大切。「苦情」となると、むこうが謝って終わってしまう。
  • 車イスで使いやすいということは、年輩の人や妊婦さんやこども、みんなに使いやすいということ。「いまあまり使う人がいないから」対応しないというのではなく。使いやすくなればもっとみんな使うかもしれないのだから。

 

[レスパイト入院について]

  • レスパイトのとき、慣れない人、コミュニケーションがとれない人だと困る。→数ヶ月経って、看護師さんもだいぶ慣れるように。相互に慣れる過程が必要。
  • 「伝の心」など、パソコンを使ってコミュニケーションをとるには条件が揃わないといけない。例えば、離床時や側臥位では使えない。透明文字盤をカスタマイズして使うなど工夫する。