松江・ホリデーサロンだより

ALS患者・谷田人司さんの主催で、月に一回開かれているサロンです。

2019年3月のサロン

1年4ヶ月ぶりになりましたが、3月23日(土)14:00~16:00、松江医療センターでひさびさのサロンを開催しました。今回は、松江保健所の保健師さんも含めて、11名でのサロンとなりました。

発病から10年以上の患者家族さんから、ごく最近病気が判明した患者さんご自身まで参加があり、当事者やその家族間でさまざまな情報や心情を共有する機会となりました。

以下、話題になったことから、いくつかをピックアップしてご紹介。

  • ALSの場合、とにかく人によって進行の速さや症状がちがうのが難しい。覚悟ができる前に、あっというまに人工呼吸器を着けることになったりする人もいれば、症状が進まない人もいる。そのため、医者に聞いても「人による」というだけで、なかなか具体的な見通しを聞くことができない。症状も、暑さ・寒さの感じ方ひとつから、千差万別である。
  • 松江市には、痰吸引ができるヘルパーが 7人しかいない。そのため、松江保健所では痰吸引の資格をもったヘルパーの養成に力を入れている。ひとりの患者さんあたり、5~7人くらいのヘルパーさんが順番に入ることが理想だ。
  • ALSの患者はみな、病気の診断や告知が遅くなる。「頸椎の病気ではないか」、「頸椎の手術をした後遺症ではないか」、「いや、やっぱりおかしい」と、ALSであることが判明するまでに時間がかかり、いろいろな準備や手当が後手に回りがちである。
  • 介護は家族だけでむずかしい。症状が軽い段階から、保健師さん、ヘルパーさんや作業療法士理学療法士など専門職に関わってもらい、一緒にやっていくというかたちにするのがいい。先を知っている人が関わることが大事なことで、なにも知らない家族では右往左往するばかりになる。また、家族じゃないから話せることや頼めることも多い。
  • 人工呼吸器を着けて入院をしたら、もう外出はできないものだと思っていた。でも、実際には外出をしている人も、自宅療養している人も少なくない。

このほか、本当にいろんな話題が出て、濃い二時間でした。(もろおか)